読書のお話 その6

イアン・マキューアンの「アムステルダム」を読んだ。’98のブッカー賞受賞作らしい。ストーリも大人の狂気の沙汰もぶっ飛んでいて、僕より10歳ほど年配のこの作家の50歳のころの作品だ。作品の随所にちりばめられている蘊蓄や美しい文章や人生に対する感慨は、おそらく原文を読んで英語に堪能な者にしか理解できないものだ。その気配は感じられるけど、やはりだめだ。そのような美文こそがこの作品の品性を高めているのだろうに、僕らには奇想天外にぶっ飛んだストーリーしか追っていけない。残念無念。この作家の作品をまた読み重ねていくうちに感じ取るしかないのかも知れません。