メインの治療

現在、主に力を入れている治療は何かと聞かれたら、「虫歯と歯周病の予防」ですと答えます。正確にいえば、予防は、治療ではなくて、ケア(お手入れ)ということになりますが……。

では、現在、最も興味を持って、精力的におこなっている治療は何かといえば、睡眠時無呼吸症候群の治療です。呼吸器内科医の川本 仁先生のご指導を受けながら、もう十年以上になります。歯科医の作る口腔内装置(OA)による治療に、川本先生は、本当に真摯にしかも気長にお付き合いしていただきます。このようにOAを信頼していただける呼吸器内科の先生が増えて、患者さんの苦痛が減るといいですね。 

虫歯になって歯を削る前に、歯周病になって歯を抜いたりする前に、病気を予防できれば言うことはありません。予防は痛くもありませんし、高価な治療でもありません。

ただし、患者様にも、歯石を取ったり、歯の磨き方を習ったり、自分では磨き残しがちなところの細菌の塊(バイオフィルムと言います。以前プラークと言っていたものと同じようなものですが、歯磨きでは取れないがんこなプラークです)を取ったり(PMTCと言います)、スタッフに軟らかい歯ブラシで歯ぐきをマッサージしてもらいながら歯を磨いてもらう(術者磨きと呼んでいます)ことなどを、定期的に、根気よく、続けてもらわなくてはなりません。

家では、習った歯磨きをできるだけ実践してもらわなくては、なりません。心配されなくても、だいじょうぶです。けして難しいものでも、面倒なものでもありません。ちょっと、考え方を変えて、注意してもらえばいいだけのことです。

このケアを定期的に受けられている患者様は、みなさん、大変気持ちがいいと言って喜んで下さいます。「お口の中のエステみたい」と言われる方や、「こんなにきれいにしていただいて、食べるのがもったいない」と言われる方、「人様に歯を磨いてもらうなんて、申し訳なくて、恐縮です」と言われる方などがおられます。

「もっと早くに、ここに来て、歯の磨き方を教わっておれば、歯周病にならなくてすんだのに、残念です」と言われる方もあります。

予防は、ケアをお手伝いする側も、ケアされる側も根気の要る作業ですが、統計をとって、分析してみると、予防を定期的に受けられているほとんどの患者様の、歯ぐきの状態が良くなっているか、歯周病の進行がとまっています。私たち、スタッフも自信を持って、予防に取り組んでいます。

3Mix法の原理と概念を応用した治療を、最近、積極的に取り入れています。詳しい内容は、治療についての説明のコーナーを読んで下さい。この方法は、使いようによっては非常に予知性の高い優れた方法で、従来なら歯髄(神経)を取っていた症例でも、残せる可能性が飛躍的に高まります。応用範囲は非常に広くて、わたしにとっては、最近では切り札的治療法となって実績を上げています。

かやだ歯科医院の「よぼうクラブ」という、無料のサークルをつくって、子供さんの虫歯予防にも積極的に取り組んでいます。

私は、口腔外科的な技術や診断の知識を応用した歯科治療が、本来なら専門で得意ですが、できるならば、なるべく、手術をしないで済んだほうが、患者様にとっては幸運ですよね。

最近、歯の移植を盛んにやっています。どうしても抜かざるを得ない歯のところに、原則、親不知を抜いて移植するものです。外科の出身のわたしには、やりがいのある治療です。歯根膜の感覚や骨を根の周りに再生することのできる、「じぶんの歯が蘇る」という点では、インプラントに勝るとも劣ることはありません!

いずれにしても、患者様のためになり、喜んでいただけて、幸せな人生の実感できるような治療やケアを目標にした医療が、もっとも力を入れたい医療ではあります。